便秘は現代社会では多くの人が苦しんでいます。便秘がひどくなると肌が荒れてきます。特に若い女性では便秘と肌荒れは密接に関係しています。また生理と便秘も密接に関係しています。体が冷えることにより生理痛がひどくなったり便秘がひどくなったりすることはよく見られます。体を中から温める薬は西洋薬ではありません。漢方が最も得意とするところです。女性の肌あれは、漢方でいうところの瘀血(おけつ:血のめぐりが悪く、血が局所の渋滞している状態)が関係しています。
瘀血を改善するだけでお顔の荒れを治すことができます。瘀血を治療する漢方は数種類ありますので、患者さんの体質や病状により適切なものを選択して使用します。漢方の特徴は、病気に対してだけでなく個々の患者さんの体質に合った漢方を処方するところに特徴があります。病気を治しながら体調も良くします。
便秘に対しても、どのような便秘かにより使用する薬が違います。例えばおなかが冷えて便秘の傾向がある、下利と便秘を繰り返す、旅行などで緊張すると便秘になる、生理前にひどい便秘になりイライラが強まる、ウサギの糞のようにコロコロとした便が出るなどのように、便秘の性状により漢方を使い分けることができます。西洋医学的な下剤のように一律的な処方ではありませんので、お腹が痛くならなくて、自然に近い排便がみられ便秘が改善します。